久しぶりに教育関係の内容で、投稿してみたいと思います。
本日の内容は「目が良い子」です。
多くの子どもに関わる中で感じることの一つに、その子の「成長スピード」があります。ここでの成長とは、決して学習だけでなく、部活動など様々な場面での、技術的、身体的、精神的な成長を指します。
大前提として、この「成長スピード」というのは、他人と比較し、優劣を決めるものではないし、子どもそれぞれの発達の段階において、変化するものです。この前提は念頭において、読んでいいただけたらと思います。
それではいきましょう。
「目が良い」とは。
もちろん、視力の話ではありません。
ここでの目が良いとは、
今、どこを見るかの判断(目の付け所)が良い
という意味です。
私は、授業の中でも、部活動の指導の中でも、世間話をするときでも、常に相手の目をみて話をすることを心がけています。これは、相手に自分の意思.意図が伝わっているかの確認でもあり、相手がどこをみて話を聞いているかの確認でもあります。
あくまで私の経験上ではありますが、この「目が良い子」の多くは、多くの場面において、技術や知識の習得や、戦術などの話の理解が非常に早いと感じています。
なぜ成長スピードにつながるか
理由としては2つあるかなと思います。
具体的な例を挙げて話をしてみます。
部活動の中で、技術指導をしている場面です。(ソフトテニス部の顧問なので、それ前提でお読みください。)
どのように体を動かして、ボールを打つのか。
なぜそのように動かした方がいいのか。
体のどの部位をどう動かすことを意識してボールを打つか。
これらを説明しながら、実際に上手くいっている動きと、失敗している動きを見せます。
もちろん、聞いている人たちの目をみながら。
そうするといろんな人がいます(特に、入りたての中学1年生)。例えば、
①常にボールを目で追いかけている人(ボール出しから飛んでくるボール、そして私が打ったボール)
②ずっと、話している私の目を見ている人(よく目が合います)
③動かしている体の部分を見ている人
④テニスとは関係ない別のところを見ている人(その先の景色や何か他に動いているもの)
⑤説明の時は目を、体を動かしているときは、体を見ている人
⑥体の部分を見ながら、自分の体も同じように動かしている人
といろいろです。
日頃のみなさんは、①〜⑥のどのタイプでしょうか。それとも、ここにはない⑦つ目のタイプでしょうか。
☆目的はなんなのかを理解した上での視点の決定
どのような話の聞き方が正解なのか。それはわかりませんが、成長スピードの早い人には、
今は何を学ぶ時間で、どこに注目(視点を集める、または集中するともいう)しているべきかの判断ができる
という部分が長けていると思います。
ボールの打ち方、身体の動かし方を学んでいるのであれば、動かされている体に注目すべきであるし、科学実験しているのであれば、その現象に注目すべきです。
逆に言えば、成長スピードがゆるやかな人は、能力がないとか、才能がないとかではなく、ここの視点の決定に部分に改善点があるように思います。
☆脳は同期しようとする
成長スピードと目の良さとの関係のもう一つの要因は、脳のはたらきによるものです。
話をする際に、話し手は自分の考えを伝えようと相手の目を見て話すと思います。その時に、聞き手と全く目が合わないと、「この人は話を聞いてくれているか」「ちゃんとわかってくれたのか」と不安になるでしょう。みなさんも経験があると思います。
この感覚は本能的なものであって、人は話をきくときに、話し手と目をを合わせるという行動を通して、相手の考え方を自分に同期させようとするのです。
これが本能的に備わっているからこそ、話し手が伝えようと思った時、そのようにならない状況に不安や違和感を覚えるのだと思います。
最後に
結局どうすれば良いのか、という疑問が飛んできそうなので、まとめておくと、
目が良い子とは、
話を聞く際、「何をそこから学びたいか、学ぼうとしているか」によって、どこに視点をおくかを変えることができる子
ということになります。なので、「こうしていれば良い」という思考停止状態ではなく、
他の誰かではなく、自分の成長のために、常に前向きな思考と視点の選択ができるように、毎日を過ごしてほしいなと思います。
自分の人生を変えられるのは自分だけ。さらに言えば、「自分の習慣」だけです。
では、また。
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