今回は、「酸化剤」「還元剤」とは何か、というテーマでやっていきたいと思います。
この記事をご覧になる前に、「酸化・還元の定義」が曖昧な人は、↓の記事から先に読んでください。
それでは、いきましょう。
酸化剤・還元剤とは
酸化還元の反応は、「電子のやり取り」であることは、定義のところでも紹介した通りです。
つまり、酸化還元反応の中では、必ず「電子を受け取る物質」と「電子を失う(与える)物質」が存在します。
そのうちの一方を酸化剤、もう一方を還元剤と呼びます。
では、どちらがどちらか。
教科書、参考書等に載っているそれぞれの説明は、以下の通りです。
酸化剤 ← 相手の物質から電子を奪って相手を酸化する働きを持つ物質
還元剤 ← 相手の物質に電子を与えて相手を還元する働きを持つ物質
*物質によって、電子への親和性が違いますが、より電子を受け取る傾向が強いものほど強力な酸化剤(電子受容体)となり、逆に、電子を放出する傾向の強いものほど強力な還元剤(電子供与体)となる。
上記の説明の中で、特に重要なポイントが、赤字の部分です。
酸化剤 ← 相手の物質から電子を奪って相手を酸化する働きを持つ物質
還元剤 ← 相手の物質に電子を与えて相手を還元する働きを持つ物質
それぞれ、「自分」が酸化されたり、還元されたりするものではなく、「相手」を酸化するか、還元するか、その名称が決められています。
「〜する」「〜される」
気をつけたいのは、表現を正確に捉えること。
例えば、
①「Aが酸化する」と②「Aが酸化される」では、状況が大きく変わります。
定義のところでも説明している通り、「酸化される = 電子を失う」なので、
①の場合は、Aが何かを酸化する(=電子を失わせる)なので、A自体は電子を受け取ることになります。
②の場合は、Aが何かに酸化される(=電子を失う)なので、A自体が電子を失うことになるわけです。
この日本語のところで混乱する人が多くいるの、要注意。
化学をするのにも、国語は重要!!(理系諸君は肝に銘じておこう)
酸化剤・還元剤のまとめ(これを覚えよ!)
定義のところと合わせて、次のようにまとめておきます。(とりあえず、最低限、これを自力で書ければ、ある程度のことには対応できます)
どうですか?書けそうですか?
答え合わせは、こうなります。
定義である「電子のやり取り」と酸化還元重要項目「酸化数」のところと合わせて、この一覧で覚えるようにしましょう!
今回は、以上になります。
また、一緒に勉強しましょう。
コメント